アトリエみかん箱 記録日誌

「静岡の高速バス倉庫」の中の人が記す色んな話。


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H5系「はやぶさ」に乗って感じたこと。

北海道新幹線開業日である3月26日、仙台から新函館北斗までH5系「はやぶさ95号」を狙って乗ってきました。(その後は函館へと行かず、スーパー北斗に乗って札幌まで向かいましたが)
元々は乗りに行くつもりは無かったのですが、昨年7月に渡道した際、「道内のH5系塗色のバスや路面電車を見つけて写真を2枚送れば壁紙が当たるよ」的なキャンペーンに応募したら、忘れた頃に記念のメモ帳・クリアフォルダ・ボールペンが当選して送られてきました。

「これは行かざるをえないな」

と言うように思い、結局はノコノコJR北海道に釣られて出かけて行ったと言うのがオチ(と言うか700系新幹線やN700系でも同じような事無かったっけ?)なのですが。

それはそれとして、結論から言えば「H5系いいぞ」です。

側面のエンブレム。
E5系のそれも嫌いではないのですが、このデザインが発表されたとき「上手く考えているなぁ」と思ったのが一番の所。列車名の由来である「はやぶさ」の中でも、越冬のために北海道にやってくる「シロハヤブサ」をイメージしたデザインに、北海道の姿を上手くアレンジした所に惹かれました。また、帯の色もピンクではなく、ラベンダーをイメージしたパープル、と言うのも、E5系とは違って「北海道新幹線の車両」と言うのを見る人にアピールする、と言うのが個人的には大好きなポイントです。

そして、車内もよく見るとさりげない「北海道らしさ」にあふれています。

普通車車内の様子ですが、電球色の蛍光灯は東海道山陽新幹線N700系でもそうなっていますが、乗ってみるとN700系よりも電球色の度合いが少し強いような感じがしないでもありません。全般的なイメージとしては「温かみのあるクリーム色」という感じでしょうか。流石に北海道新幹線の全列車がH5系になるわけでもありませんし、H5系と言えども東京まで入ると言うことは仙台や盛岡から東京へ向かう人の足にもなる、と言うこともありますが、それでも乗った時に「あれっ?」と思う事は間違いないでしょう。

そして椅子。見た目はN700系と比べて(中の人が静岡民だけに、比較対象がN700系となってしまうのはやむを得ないところです)薄いので「どうなのかなぁ」と思ったのですが、上下可動式枕が正直良かったです。首をいい位置にサポートしてくれるのは非常に良い感じで。なおかつ、椅子そのものもいい感じに体を包んでくれるので、仙台から新函館北斗までの間そんなに疲れなかった、と言うのは良かったです。なお、全座席にコンセントが付いているって言うのもポイント高いかも。(なお、中の人はE5系にはまだ乗ったことありません)

チョロチョロとtwitterでも書いていますが、実は注目すべきはこの床の模様。石目や木目と言ったものではなく、様々な形の雪の結晶を通路部分に散りばめてあるのは「参った!」としか言葉がありません。さらに

ロールアップカーテンにはアイヌ文様をモチーフとしたデザインがされており、端から見れば同じように見えるE5系との「違い」を見せています。実際に使う分には何も違いはない(むしろN700系のように東海と西日本の違いが車両に貼られたJRマークの色とチャイムだけ、と言う方が調達コストや何かあった場合の対処としては望ましいのですが)のですが、この「細かい違い」で魅力を創ると言うのはやはり「北海道らしさ」を限られた範囲の中で魅せていきたい、と言うところを感じずにはいられません。

ですが、何よりも一番惹かれるのは・・・

この普通車ドアの内側に塗られた萌黄色です。
JR北海道のコーポレートカラーでもありますが、北海道新幹線開業直前まで青森〜函館を結んでいた「スーパー白鳥」号の塗色に使われていた色です。「青函トンネル」を走るJR北海道車両の象徴とも言える色を「H5系」の車内にではあるものの採用したと言うのは、「新幹線になっても変わらない、青函トンネルを走る旅客列車のミッション」と「JR北海道の覚悟と矜持」と言う2つのストーリーを何も語らずにお客さんに示しているのではないか、と思うのです。

青函トンネルを走る旅客列車のミッション」。
内地から見れば「北海道からお客様をお迎えに行く」、道内から見れば「北海道からお客様をお見送りに行く」と言うのがあるのかと思います。エクステリアデザインを見れば確かに北海道の車両ですし、何よりもそのエンブレムは北海道のそれです。ですが、ドアが開いて列車に乗り込む直前に見えるものが「萌黄色のドア」と言うのは、「あ、いつもの新幹線とは違うんだ」と言うことを感じるのではないでしょうか。たとえ、それが東京から仙台に行くと言うビジネスマンであったとしても、東京から東北へ旅行に行く人であったとしても。「今回は違うにしても、是非この新幹線に乗って北海道へ来て下さい」と言うのを無言のウチに語りかける、そんな気がするのです。そう言う意味では停車中に駅の案内表示器に表示される「新函館北斗」と言う文字とも同じような役目を持っているのかもしれません。

JR北海道の覚悟と矜持」。
報道では色々と問題が指摘されていたり、本当にそんな事をする人間が居るのか?と信じられない話が伝えられていますが・・・、だからと言って「輸送」と言うミッションを放棄していいとは思えません。北海道新幹線は単純に「東京から函館までつながった」と言うわけではなく、むしろ「北関東や東北各地と北海道(まだ道南だけですが)の時間距離を縮めた」ことと、いざとなれば「席に座れなくても道内から内地への移動ができる」と言うことに意義があるのではないかと思います。そんな中で「新幹線」と言う緻密な運行システムをJR北海道が持つ事の覚悟と、鉄道事業者として「多くのお客様を高速且つ安全に輸送することが自分たちにはできる」と言うプライドを感じずにはいられません。その想いを自社のコーポレートカラーである「萌黄色」に込めているのではないでしょうか。逃げも隠れもしない、北海道新幹線とそこを走るこのH5系と言う車両は自分たちで守り、育てていく、と言う決意表明なのかもしれません。

はやぶさ95号で新函館北斗の駅はお祭り騒ぎでした。私もこのエンブレムをバックに写真に出ている助役さんに記念写真を撮ってもらいました。こちらはその気は無かったのですが、折角なので・・・撮って貰ったと言うところが正直な所です(と言うか、そんな事全く考えてなかったので非常に嬉しかったです)。また、切符売り場の近くにはtwitter上でも出ていたようなホワイトボードが出ていて、嬉しさが溢れている様子がよそ者の自分にも伝わってきました。

そして、12月の毎年恒例である渡道の際には、もう一度新幹線を使って行きたいと思ったりもしました。

一日も早く北海道新幹線が定着することと、札幌延長が実現することを願って。